傲慢な愛って迷惑だけどやめらんない

カネコアヤノさんのことを考えると本当に胸が苦しくって仕方ない。この感情をよく知っている、恋だ!

優しくて暖かいけど痛いくらいひりついてて、半端な気持ちでうかつに近寄るとこちらが見透かされそうで怖い。かと思えば、人柄が全然気負ってないので親しみやすく、な〜んだ!と気を抜いたところで、ライブが本当に凄まじくて、ロックンローラーそのものすぎて、本物だった。私は偽物だから。カッコ良すぎる、本当にカッコ良い、ほんっとうにカッコ良い。めちゃくちゃカッコ良い。生まれてきてくれて本当にありがとう。大好き。2018年と2019年は間違いなくカネコアヤノさんの年だった。

すごく気持ち悪いが共通点とかめちゃくちゃ探しちゃう、恋だから

曲の話をしだすとキリがないのでやめるけどライブの話をする。

初めてカネコアヤノさんを生で見たのが去年のピーナッツキャンプで(ピーナッツキャンプ記の2はもう書くの諦めました)、小さいステージでの弾き語りだ。ちょうどアルバム祝祭を出したばかりで、祝日やってくれたら泣いちゃうな〜と思ってたら予想通りやって死ぬほど泣いてしまった。生で見ると意外と小柄だ、どうしてそんな小さい体からそんな力強い声出るの?ハ〜……目の前ですごい顔で泣いてる女がいてカネコアヤノさんもやりづらかったと思う。泣きすぎてオエ〜となってしまった

2回目は今年の2月のワンマンだ。念願のバンド編成。平日だったから無理やり会社休んで行った。時期的に行けるか行けないかの瀬戸際だったが、「すみません!休みます!」と言えてよかった。(後日職場の人に、「ものすごい勢いだったから、あなたが東京にライブをしに行くのかと思ったよ」と言われ、へへ…と言った)このライブの話もかなり長くなるから割愛するけど、本当〜に行って良かった。場所はキネマ倶楽部で、初めて行ったが素敵な場所だった。はじめてバンドを一緒に組んだ友達と行けたこともすごく嬉しかったな。この時のライブ盤が後日発売されて、これを聴くといつでもこの日の事を思い出せて幸せだ。カネコアヤノさんはどんどん無敵状態。吐かなかった

3回目は、9月の末に長野で開催されたりんご音楽祭である。もちろん目当てはトリのカネコアヤノさんだった。

夏に初めてフジロックに行ってかなりくたびれてしまったので、こじんまりした雰囲気でホッ…。しかしお洒落な人がたくさんいる。ラインナップは半分くらいDJ。

フジロックやらアラバキやらでフェスグッズばかりが増えていくなか(折りたたみイス全部で4個も持ってた…アホか?)、ようやくヘリノックスをゲットしたのでルンルンだ。家で何回も組み立てたり片付けたり座ったりして準備万端だぜ。

軽く小雨が降っていたけど、なんとか天気も持ち堪えてよかった。私はスゲー雨女だから

色々見たが、新人発掘ステージがすごくよかった。スリーピースインストバンドメンバー全員10代!みたいなバンドが最強すぎて眩しかった。そんな若い頃からそんな完成された音楽ができるなんてどういうこと?もっとダサくあってくれ、頼むから…

ワイズリーブラザーズはひたすらゆるくて良かった。可愛い。私もこれになりたい

出店にもトイレにもあまり並ばなくてよくて快適。途中でグッズの帽子を購入。どちらかというと私は大荷物を持ってる部類でちょっと恥ずかしい。邪魔なのでメインステージの端に投げてきた。

夕方、この日カネコアヤノさんの他に楽しみにしていたフレシノを1人で見に行った。ようやく見れた生フレシノ…超超超かっけー、一瞬でご機嫌。しかし近くのカップルが動画を撮影しながらその画面越しにフレシノを見ていちゃついてて、ちゃんとフレシノさんを見ろよ!!と内心心穏やかでなかった

しかしラップがうまくて可愛くて礼儀正しいフレシノ…フレシノ……love …ありがとう…すげ〜

 

あとは、りんごを丸かじりしたりグリーンカレーを食べたりビールを飲んだりテンテンコさん(ほんとに30歳?)のDJ見るなど。

 

カネコアヤノさんはメインステージの大トリで、直前のバンドから待機。ファンの人に申し訳なく思いつつ興味もないのに前の方で見る。終わった瞬間人をかき分けなんとか一番前へ…周りはわたしも含めて似たような女性ばかり…。

リハから見れたのが嬉しかった。カネコアヤノさんはずた袋みたいなトートバックからエフェクターボード取り出していた。履いていた薄い色のジーンズは膝のところがスパッと切れてて、屈んだときに両膝が丸出しになってめちゃくちゃキュート!(私はこの後薄い色のジーンズを買った)メロディーメーカーがやっぱりカッコ良い。

メンバーが仲良しなのが伝わってきてニコニコしちゃった。でもなんか全然フツー、ほんとに大トリ?って感じもする、ラフすぎて。まあこれは普通に杞憂に終わる。

わたしの隣の女性(待受がカネコアヤノさんだった)はリハ中のメンバーをどんどん写真に撮っていた、それって盗撮では!?!?…え、いいの?そっか

リハでは春(大好き!)をやっててラッキー!けどリハでやるということは、本番はやらないんだな…ちょっと残念

私はギターの林くんの目の前を陣取っていたのだが、林くんデカー!カネコアヤノさんが小柄なので余計に大柄に見える

辺りはもうすっかり真っ暗。少し雨も降り始めていた。

一旦メンバーが捌け、捌ける必要あった?というくらい気軽にステージに再登場して演奏が始まったが、カネコアヤノさんは一旦スイッチが入るとすごいね、急にロックンローラーになる、しかも本物の。メンバーもみんなそう!

歌っている時の表情がいちいち良い。どんどん体が動いて本当に楽しそう、聞いてる私はもちろん超楽しくって笑っちゃった、ずっと笑ってた

で、まあ本当に気にしなきゃ良い話ではあるのだけど、となりのカネコアヤノ待受の女性はずっとスマホで録画してるんだよね…私はずっとウオー!!と言ってたのでその声も漏れなく撮れている思う。それくらい許してよ。

酔っ払った集団がステージ横側から割り込んで茶化しているのが見えたのにも心底腹が立ってしまった。

Fっぽいコードが鳴るたび、「アーケードか!?」と身構えるが、何回も外し(Fから始まる曲はたくさんある)、最後の方でやっとアーケード!みんなぐっちゃぐちゃだった、かっこよかったあ

最後に恋しい日々をやって、おしまい。めちゃくちゃ盛り上がっていた。

終わった直後、辺りはみんな、ご機嫌で恋しい日々を歌ってる人ばっかり。もちろんわたしも。

けれど、ふざけて真似している人々を見ると、何故だか怒りの感情が湧いてくるのであった。ライブをお構いなしに録画する人とか、割り込んでくる酔っ払いとかにもそうだ。お前なんかにカネコアヤノがわかるのかよ、とか、お前は全然わかってないよ、とか、そうやって軽い感じで歌って良い歌じゃねえんだよ!とか、好きならしっかり見ろ!とか。

しかし、そんなのはわたしの勝手なエゴで、カネコアヤノをわかってるかわかってないか(いやそもそも、わかるって何よ)とか、何かを好きな気持ちなんて誰にも推し量れないし推し量れたとてそれを揶揄することなんて誰にもできないのである。(ルール違反は別として)

……と、頭では分かっているのだけど、全然だめだな。誰かが「カネコアヤノが好き!」と言うたびに、心の底で、いや私の方が何倍も好きですが…という気持ちが首をもたげるのである。ダサー!情けなー!

特に、カネコアヤノさんだからというのもある気がする。なんだか私に向かって歌ってくれてる気がするから。そしてそれはみんながそう思ってる。

「私が誰よりも一番分かっている」って気持ちは愛だし悪くないけど、強すぎる気持ちはまあ普通に迷惑だよね。わかってるんだけどなー!うまくできないね。

 

しかし、カネコアヤノさんがどんどん無敵になっていく様子をリアルタイムで追いかけられる幸せよ!歌も立ち姿も振る舞いも表情もどんどんヒーローみたいになっていって涙が出そうになる。カネコアヤノさんになりたくってしょうがない。でも私がやりたいことの超上位互換を全てカネコアヤノさんがやっている、私がこれから何かをやろうとすることなんて全て無意味では?まあでも、向こう5年くらいは私が何かタワゴト言っててもまた言ってるよ〜ってな具合に許してほしい。春のワンマンも申し込んだよ、当たると良いなあ。

好きなものの話は楽しいね、ずっと好きなものの話をしてられたら良いのに。誰かの好きなものの話を延々聞くのも大好き。良ければ今度聞かせてね。